神戸市東灘区御影 徐小児歯科 日本小児歯科学会専門医 八木成徳

徐小児歯科

よくある質問

■その他

●着色した歯

よく乳歯列で歯の表面に黒色や茶褐色に着色し、家庭で歯磨きしても取れないで来院される患児がおられます。程度にもよりますが、前歯の表面全体的に薄く着色する場合はウーロン茶や紅茶を常飲されている場合が多く、まれにタバコも吸わないのにまるでヘビースモーカーのように黒く着色してくる場合もあります。また、口腔内の細菌によって、緑色やオレンジ色の着色を見ることもあります。いずれの場合も歯の内側から着色するのではなく、歯の外側すなわちエナメル質に着色していることがほとんどです。これらを外来性の着色といいます。ほとんどの場合が、歯科医院でクリーニングすることによって除去することができます。

あと1つは内因性の着色があります。よくあるのが転倒や衝突などによる外傷による着色です。大体外傷後約1ヶ月頃から茶褐色に変色してきます。また、低年齢時にテトラサイクリン系の抗生物質を長期間服用した場合黄色や褐色の着色をすることもよく知られております。外傷の場合は該当歯だけが着色し、テトラサイクリンの場合は服用した時期にエナメル質の石灰化期をむかえている歯がすべて着色します。

左の写真は4歳の患児です。上下とも着色が顕著です。
写真は歯の表側だけでなく裏側にも着色があります。このような場合は飲み物例えばウーロン茶の多飲が原因というよりも、唾液中の特有のタンパクが吸着している場合多いと思われます。

次に実際に着色した歯をクリーニングした様子を示します。

左の列が着色してきたところで、右の段がクリーニング終了時です。